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INTRODUCTION

高速道路で暮らすホームレス一家と、家具屋を経営する裕福な訳あり夫婦。2つの家族の出逢いが予測不可能な展開を巻き起こす、パラサイティック・スリラー『高速道路家族』。本作は、第27回釜山国際映画祭で、「『パラサイト 半地下の家族』に次ぐ大傑作!」「ユーモア、サスペンス、アクション…映画のすべてが詰まった傑作」と称賛され、本国の公開でも観客・批評家の熱狂を呼びスマッシュヒットを記録した話題作である。

メガホンをとったのは、韓国映画史に残る大ヒット作『スキャンダル』のイ・ジェヨン監督に師事してきた、注目の新鋭イ・サンムン。ホームレス一家の父親ギウ役を演じるのは、「太陽を抱く月」、「ポッサム ~愛と運命を盗んだ男~」など多くの大ヒット作品に出演し、本作が7年ぶりのスクリーン復帰となるトップスターのチョン・イル。サービスエリアでギウ一家と偶然出逢う経営者のヨンソン役には、『正直政治家 チュ・サンスク』で青龍映画賞主演女優賞を受賞し、『国際市場で逢いましょう』、『ガール・コップス』など話題作で唯一無二のキャラクターが好演のラ・ミラン。現代社会に強烈なメッセージを投げかける、魂が震える傑作がここに生まれた。

STORY
CAST
COMMENT
昨年、韓国で公開された 『高速道路家族』がこの度日本で公開されることになりました。私は今までこの映画を6回ほど観させていただきましたが、観るたびに新しい感情が生まれるとても意味深い映画だと思います。この映画を見て”家族”という誰にとっても近く当たり前な存在をもう一度考えていただける機会になったら嬉しいです。是非ご家族で映画館に足をお運びください!
1987年9月9日生まれ。2006年「思いっきりハイキック!」のユノ役でデビューを成功させ、スターダムにのし上がった俳優チョン・イルは、その後「美賊イルジメ伝」「太陽を抱く月」などを経て、最近では「ポッサム」「グッジョブ」など数多くのドラマをヒットさせ期待を裏切らない俳優として浮上した。以後、韓国を越えてアジアでも幅広い人気を得ているスター俳優としての地位を固めたチョン·イルが、7年ぶりのスクリーン主演復帰作に『高速道路家族』を選んだ。家族をとても愛して大切にしているが、話が進むにつれ行動を予測できない強烈で破格的なキャラクターを演じ期待を集める。俳優自らも“魂を入れ替えて撮影した”と自信を示しただけに「高速道路家族」を通じてチョン·イルの新しい姿に出会えるだろう。
1975年3月6日生まれ。2005年、映画『親切なクムジャさん』に出演してデビュー。刑務所で強烈なシーンを演じて印象づけ、多くの映画やドラマに出演してきた。2021年コメディ映画『正直政治家 チュ・サンスク』で青龍映画賞主演女優賞を受賞し、唯一無二の俳優となった。それ以降、止まらないラブコールと共に熱心な歩みを見せたラ・ミランは、2022年に『正直政治家 チュ・サンスク2』『カムバックホーム』2作を相次いで公開し魅力を放っている。ラ・ミランは『高速道路家族』を“今の自分に必要な作品”と表現しただけに、この作品を通じて今までのコミカルなイメージを脱し新しいスタイルを表現した。時には悲しみを抑え、時には涙を流すヨンソンは、今まで見たことのない俳優ラ・ミランの深みのある新しい表情であり、期待が膨らむ。
1991年10月10日生まれ。映画だけでなくドラマや演劇、ミュージカル、バラエティーなど様々な分野で活躍し、多才な実力派俳優として愛されてきた。コミカルな雰囲気からロマンチックな演技まで多彩な演技を披露したキム・スルギが『高速道路家族』を通じて本格的な正劇演技を披露する。彼女が演じたジスクは気の弱い母のように見えるが、家族を守るためなら手段を選ばず全力を尽くす人物だ。キム・スルギは高速道路を放浪する家族設定において、チョン·イルと子役たちとのバランスを取る。キム・スルギは“作品に参加するだけでも意味があると思った”と述べるほど、作品に深い愛を示し、弱そうに見えるが誰よりも強く繊細な人物を演じ深い印象を残した。
1972年6月29日生まれ。音楽から美術まで多方面で才能を発揮するアーティストで、「ガウス電子」「こうなった以上、青瓦台に行く」「悪魔判事」など数多くのドラマで見せた個性あふれる演技でシーンを圧倒する役者に跳躍したペク・ヒョンジンが、『高速道路家族』でヨンソンの夫ドファンを熱演する。ペク・ヒョンジンは“今この時点でドファンを演じることは絶対にいいと思った”と語り、新しいキャラクターに対する熱望と共にシナリオに対する無限の信頼感を示した。ドファンは今までペク・ヒョンジンが演じてきたキャラクターの中で一番平凡な人物のように見えるが、彼の自然な感情演技とリアルな日常演技が際立つキャラクターとして長く人々の心に残るだろう。
DIRECTOR
COMMENT
大げさに感じるかもしれないが、世の中に対する恐れと心配、それでも感じられる人との温もり、そして互いへの愛と許しを伝えたかった。私たちが生きているこの世界と共に生きていく人々について、考えられる映画になればと思う。
釜山国際映画祭は毎年、様々な新人監督を発掘し国内外の観客に紹介してきた。『小公女』チョン・ゴウン監督、『はちどり』キム・ボラ監督、『夏時間』ユン・ダンビ監督など数多くの新人監督が釜山国際映画祭を通じて初作品を公開し評壇の支持を得た。第27回釜山国際映画祭を通じてデビュー作『高速道路家族』を公開したイ・サンムン監督は、今まで映画『バッカス・レディ』、『大人たちは知らない』やドラマ「アテナ」、「失踪ノワールM」の助監督など長期間現場で活動し、しっかりとした準備過程を経た。彼が自ら台本を書いた『高速道路家族』は、サービスエリアを放浪するように生きていく家族という独特な設定と大胆な展開、そして予測不可能なストーリーで高い魅力を誇る。特にイ・サンムン監督は、冷たい現実の中にいる人間に対する愛情に満ちたまなざしを溶かし込み、キャラクター一つ一つ繊細に盛り込んだ。また初の長編作品であるにも関わらず、韓国を代表する演技派俳優たちとの完璧な呼吸で、今まで見たことのない俳優たちの新しい姿を描いた。『高速道路家族』は大物新人監督の誕生を知らせ、観客に忘れられない強烈さと深い響きを与えるだろう。